著者は、のんくら(早川 修)さん、a-kiさん、石田 健介さん、染谷 昌利さんの4名。
本の帯には『プロが教える、10年先も安定して稼ぎ続ける50の王道』と書かれています。
こういった本には珍しく、タイトルと帯に偽り無しの本(『稼ぐ』系の本は刺激的なタイトルが付けられがちで、中身と合わない本が多いので)。
とてもいい本です。真っ当な本。
初心者向けではないけど、初心者にも『どんなサイトを作るのか?』の参考にはなる
発売前の宣伝か何かでこの本は中級者以上向けだと書かれていましたが、それはまったくその通り。
この本を初心者向けだと言って勧める人もいるようですが、それは明らかにマズいでしょう。まったく初心者向けではありません。
用語の解説(アフィリエイトとは?等)とかも特になく、ある程度Webの知識がある前提で進んで行きますし。
では初心者には役に立たないのか?というと、役に立つところもあります。
特にChapter1とChapter5は、初心者を含め『これからどんなテーマのサイトを作るべきか』を真剣に考える人すべての役に立つんじゃないでしょうか?
でもですね……役に立つとは思うのですが、この本って、平明な日本語でさらっとメッチャ難しいことが書かれているんですよね。
ものすごく王道で真っ当なやり方が書かれているのですが、一体どれだけの人がこの本の通りのやり方でサイトを作れるのだろうかとも思います。
もちろん慣れている人やプロの人ならできるのでしょうが、初心者は真面目な人ほど『無理やん……』って止まってしまうのではと心配してしまいます。
本当に初心者の場合は、とりあえず無料ブログとかWordpressで好きなように記事書いたりサイト作ったりしてみた後で、この本読んでもいいんじゃないですかね。
何もしないのが一番最悪なので。最初から完璧は無理。完璧主義は害悪(自戒)。
のんくら本Chapter1『長期間アクセスが集まり続ける「テーマ」の選び方』感想
Adsenseで長く収益を発生させ続けるためのサイトのテーマ選びについて。
『アクセス数は「テーマ選び」で9割決まる』ということで、テーマ選びのポイントが10個、また市場調査についても書かれています。
確かにこのポイント10個をすべて満たすようなテーマなら、末永く収益を伸ばせそうです。
10個すべてを完璧に満たすのはさすがに難しくとも、これらのポイントを意識しておくだけでもテーマ選びのやり方も違ってくるでしょう。
これら10個のポイントに加え、自分がサイトを完成させられるテーマであることも大事です。
ふつう新しくサイトを作っても、半年~一年は結果がでません。その間、粛々とサイトを完成させるまで記事を書き続けられるのか?
もしそれが会社の仕事なら多くの人ができるでしょう。
しかし仕事ではなく、上手く行ってるかどうかも分かりにくく、無駄な努力になるかもしれない。それでも記事を書き続けるというのは想像以上に難しいです。
少なくとも自分が興味や関心のあること、熱意を持って書けるテーマでないとサイトを完成させるのは難しいでしょう。
のんくら本Chapter2『アクセス数を安定させる「SEO戦略」』感想
SEO戦略について。Googleのアルゴリズムは専門家だろうが何だろうが、結局はGoogleの中の人にしか分かりません。
それを踏まえた上で、どういう記事の作り方、どういうキーワードの使い方をすれば順位を上げていくことができるのか?について書かれています。また、リピーターの重要性についても強調されていますね。
結局の所、他には無いようなユーザーファーストなコンテンツを作るのが1番のSEO戦略ということかなあ。
「ユーザーが100%満足するコンテンツ」とは? 「クリック率」、「滞在時間」、「即離脱」の改善方法は?等についても書かれています。
のんくら本Chapter3『読者にも検索エンジンにも好まれる「サイト構築法」』感想
良質なコンテンツって便利な言葉ですよね。でも『良質なコンテンツを作ればいいんですよ!』と、具体性無しに言われても「ソーデスネー」としかなりません。
このチャプターでは『良質なコンテンツとは?』という命題にのんくらさんの答えが示されています。具体的で分かりやすいです。しかし実際に作るのは難しい……
コンテンツの表示速度についても単に『スピード計測サイトのスコアを上げよう!』ではなく、実際に利用するユーザーの体感の大事さまで踏み込んでいるのが良かった。
Google MapとかAdsense入れるだけでスピード計測サイトのスコア激落ちしたりしますからね。Lazy Loadingとかも計測サイトのスコアにはあんま影響なさそうだし。
サイト構造については『ハイブリッド構造』という構築法を詳しく解説してくれています。
ここの『トップページからすぐ目的の情報にたどり着けるサイト』って記述で何だか懐かしさをおぼえたのですが、昔のホームページはこういう作りが主流でしたね。
トップページから3クリック以内でどの情報にもたどり着けるように作るのが大事と言われていました。
ブログが流行ってウェブサイト=ブログっていう認識になったから、若い人には新鮮かもしれません。
でもブログ形式ってマジで情報探しにくいんですよね。毎日の読み物としてはいいのですが、何か知りたいことを探している時なんかはかなり不便。
なおこのサイトはWeb上に一応残しておきたい情報を置いておくためのメモ用サイトです。構造とか考えてません(笑)。
個人的なメモに残しておくだけとかなんか勿体ないので……
のんくら本Chapter4、Chapter5感想
Chapter_4はアドセンスについての今までとこれから、効果的な配置方法などについて。
Chapter_5はオーソリティーサイトの作り方。
著者の一人a-kiさんの電子書籍『情報サイトでオーソリティーを目指そう!: 10年先も生き残る安定志向のサイト構築論』をギュっと凝縮した感じですね。
『フロー情報』と『ストック情報』、『ブログ型』と『完結型』と『ツール型』という考え方は記事を書く時に意識しています。
どれが大事でどれがダメとかではなく使い分けること。それぞれの役割を把握して相乗効果をもたらすことが出来れば最高ですね。
のんくら本Chapter6『10年先も安定して稼ぐために』感想
リスクヘッジやメンタル面について。
リスクヘッジ対策1の『人気カテゴリーをスピンアウトする』は分かるのですが、2の『同じテーマを別ドメインで横展開』が分かるようで分からない。
具体的にどんな風に同じテーマを別ドメインで作っていくんだろう?
テーマは同じで切り口を変えて作っていけばいいのかな? 同じ人間が同じテーマで書くとコピーサイトっぽくなってしまいそうなんですよね……
メンタル面では『他人と比較しない』というのは本当に大事だなと思います。私自身実感しています。
ツイッターとか見てしまうと、半年で月収100万突破!とか景気のいいこと言ってる人がたくさんいます(本物は少ないと思いますが)。
それなのに自分は半年、1年とコツコツ記事を書いても全然結果が出なかったりすると、もう絶望的になります。みんなあんなに早く結果を出してるのに…… 何かに縋りたくもなります。
そういう状態だとそういう人を狙った高額な情報商材やセミナー、塾やサロンに引っ掛かりやすくなります。そして大事なお金を無駄にします。
お金と時間を無駄にしないためにも、他人と比べることは止めなければなりません。
半年で100万稼げるようになった人なんていうのは天才(か嘘つき)なんです。私を含めほとんどの人は天才ではない。比べるだけ無駄。
自分はどうするか、どうしたいかが問題なんです。
結局はこのChapter6に書かれているように、「絶対に完成までやり抜く!」と決断してやり抜くしかないんでしょうね……
お金目当てでも続きにくいし、たとえ1円も稼げなくともこのサイトは絶対完成させてやる!くらいの気持ちでやりたいものです。
もっと細かいメンタル面の保ち方とかは自己啓発系の書籍とかで(テキトーな本も多いですけど……)。
あと、この本はあくまでアドセンスを使って収益を継続して上げていくための本です。
自分のめっちゃ好きなことや熱意ある趣味がアドセンスで稼ぐのに向いていないとしても、ウェブサイトを作ってはいけない訳じゃありません。
好きで好きで作られたサイトって良いサイトが多いので、勘違いしちゃうと勿体ないというか……
アドセンス以外にもマネタイズの方法はありますし、お金以外の面でいい影響があったりもしますし、作りたいサイトがある場合は是非作ってみてほしいです。
なお私は頭が悪いので、この本を一度読んですぐに自サイトに生かすなんて芸当はできなさそうです。
頭の隅に内容をおいといて、時おり読み返す。そうやってちょっとずつ身体に沁み込ませるようにしていきます。
いやホント、この本に書いてることをすぐ完璧に実行できたら神ですから。
そういうことができる化け物じみた人もいるのかもしれませんが、自分には無理。1ミリずつでも前に進んでいければいいと思っています。